ジュリアン・アサンジ容疑者Photo:Reuters

 ウィキリークスの創始者ジュリアン・アサンジ容疑者の逮捕は、過去数年ですでに影響力が大きく後退していたウィキリークスにとって打撃となる。

 関係筋によると、ウィキリークスの影響力低下はアサンジ氏の評判悪化も一因となっている。かつては究極の透明性の提唱者と評された同氏だったが、2016年米大統領選でクリントン陣営のメール流出に関わったように、意図的に行動する党派的人物とみられるようになっていった。米当局は、クリントン陣営のメールはロシア政府によって盗まれたとしている。

 だが一方でウィキリークスの衰退は、過去10年間でインターネットの負の側面への認識が広がったことも反映している。かつてインターネットは自由と民主主義を広める世界的ネットワークと考えられていたが、今では政府による監視の手段、偽情報を広めて民意を分断させる道具とみなされることが多い。ウィキリークスとロシアがこうした変化の一因ともなった。

 英警察は11日、米当局の要請を受けてアサンジ氏を逮捕。エクアドルが亡命での保護を取り消したことを受けて、ロンドンの在英エクアドル大使館で身柄を拘束した。

 アサンジ氏の弁護士は記者団に対し、今回の逮捕が意味するのは「米国に関する真実を公表したジャーナリストは、誰でも米国に身柄を引き渡され、訴追される可能性があるということだ」と述べた。