米ミサイル駆逐艦ミリアス東シナ海を航行する米ミサイル駆逐艦ミリアス(3月30日)Photo:The Wall Street Journal.

 【米駆逐艦ミリアス船上】追跡は昼食後すぐに始まった。

 米国のP8哨戒機が東シナ海で、3隻の船が集まっているのを発見した。その約130キロ北西では、米海軍のミサイル駆逐艦「ミリアス」と日本の艦船が、北朝鮮への石油密輸で国連のブラックリストに記載されたタンカーを追尾していた。

 ミリアスは、不法な活動を行っている他の船舶をつかまえるため、日本艦船と別れた。ボーイング747旅客機搭載のものに似た4基のエンジンを備えたミリアスは、北朝鮮に向かうタンカーに2隻の船舶が秘密裏に石油製品を引き渡していると疑われる現場へと急行した。

 3隻はすべて、他の船舶に位置を知らせるためのトランスポンダー(自動応答装置)のシグナルを切っていた。これは、違法取引を行う船舶の常套手段だ。

 2時間後、明るく晴れ渡った空の下、3隻が視界に入った。ミリアスは、興奮ぎみの片言の中国語による船舶間の無線通信を傍受した。