つまり、「寄付金額の3割以下」などは、これまでの総務省の「指導」ではなく、改正法が施行される今年6月から法的に明示された条件として実施されるわけだ。

 制度設計を担当した筆者としては、寄付者には寄付金の一定割合の税額控除をするが、寄付を受けた自治体が返礼品をどうしようと、それは自治体の自由だと考えている。

 ただし、その自由には責任を伴うので、もし規制が必要ならば、規制は総務省ではなく自治体自らが適正な財政支出の観点から行うべきだ。

 返礼品は自治体の財政支出なので、返礼品が適切かどうかは、寄付を受けた自治体とその住民が決めればいいことだ。返礼品として何を支出したか、それは地域の消費や産業振興になったかで、住民が自治体を評価すればいいのだ。

 総務省が規制を行うのは余計なお世話であり、ふるさと納税が嫌いな総務省が全国の自治体を上から目線で管理したいという思惑がミエミエだ。

 なお、当然のことだが、自治体が返礼品の関係事業者と住民から後ろ指をさされるような関係は言語道断だ。

 かつて泉佐野市は、財政再建団体にもなったが、必死の努力で抜け出した。ふるさと納税でも市独自の営業努力を行っている。

 返礼品の規制に対しても、従うといいながら、したたかに多額の寄付という実利をとっている。まさに、努力する自治体を支援するというふるさと納税制度の本来の狙いや役割が結果として達成されたと、筆者は考えている。