なぜなら、新卒だからといってあまり気後れしたり、変に遠慮したりしてほしくないから。自分に制約をかけず、目標に向かってスピーディに成長していってほしいから。だから彼らには、いち早く自分たちの強みを自覚してもらいたい。

 彼らには「普通はこうだ」というバイアスがないぶん、自分たちのあるべき姿に対してすごく忠実だ。これが新卒メンバーの最大の強みだと思っている。

 たとえば、目の前のビジネス課題に対しても、「こうする方が収益性は高い」という答えはいくらでも出てくる。けれども、「自分たちの価値観に一番矛盾しないアイディアはこれだよね」という話は、新卒から出てくることが多い。それは、組織全体にとってもすごくいい刺激になる。

 もちろん、新卒メンバーのこの価値観だけがいいというわけではない。たくさんの価値観がミックスすることに、意味があると思っている。新卒メンバーも、色々な背景を持った人たちの一部に過ぎない。ただ、最初にfreeeにどっぷり浸かるゆえの強みはあるし、周りにもインパクトを与えているのは事実なのだ。そこに自信を持って仕事をしてもらうことが、新卒メンバーのスピーディな成長には欠かせない。

会社都合でレールを敷いていると
「イノベーション人材」は採れない

 思うに、世の中の大企業でも新卒は本来もっと短期間でスピーディに成長していくものだと思う。けれども、年功序列の風習が残っている会社などでは特に、年下の人がマネジャーになったり、年長者より給料が高くなったりという、若手の急速な成長は会社側の都合で面倒なことも多い。そうした事情から、若手の成長にさりげなく制約をかけているケースも多いのではないだろうか。

 はっきり言えることは、新卒採用も新卒メンバーの成長も、会社都合でレールを敷いていては、イノベーションをリードする人材は採れないし、育たない。いち早くプレーヤーとして一人前になっていくfreeeの若手の面々を見ながら、僕はそう実感している。