米ネット通販大手アマゾン・ドット・コムは、競争が熾烈(しれつ)な中国の電子商取引市場から撤退しようとしている。アマゾンは18日、中国向けウェブサイトAmazon.cnを通じたサードパーティー向けマーケットプレイスの運営や出品業者向けサービスについて、7月18日に停止すると発表した。国内業者は同社プラットフォームを通した中国消費者向けの製品販売ができなくなる。アマゾンの決断によって、米ネット通販各社の長年にわたる中国での苦しい挑戦に終止符が打たれた格好だ。2000年代初めには複数の米ネット企業が鳴り物入りで中国市場に参入したが、動きの速い中国ネット大手との競争にさらされ、勢いを失っていった。事情に詳しい関係者によると、アマゾンは輸入品のネット通販事業について、中国の同業ネットイース(網易)の越境ネット通販プラットフォーム「Kaola(コアラ)」と株式交換方式で統合させることを協議している。それが実現すれば、中国の消費者向けネット通販からアマゾンの名が消えることになる。両社は協議の進行状況や詳細、あるいは協議が継続しているかに関するコメントは控えている。