米連邦準備制度理事会(FRB)当局者の間で、利下げに踏み切る場合の条件についての議論が出始めた。経済成長は悪化していなくてもインフレ率が低下するシナリオなどが想定されている。  そうしたシナリオが実現する可能性は特に高いと見られているわけではない。利下げが差し迫っている、あるいは4月30日〜5月1日の連邦公開市場委員会(FOMC)でそれが検討されるということでもない。ただ、利下げに踏み切る条件については、最近のインタビューや講演などで話題に上るようになってきた。  米国のインフレ率はFRBの目標値2%を何年も下回っていたが、昨年は一時その水準に達した。