中国の習近平国家主席は先月の欧州歴訪で、歓迎式典から晩さん会まで数々の表舞台に立ち、指導者としてのイメージを高めた。だがその背後で、習氏の異例の「足取り」が一部の注目を集めていた。イタリア、モナコ、フランスを訪問する習氏の様子を伝えるテレビ報道では、足をやや引きずりながら、儀仗(ぎじょう)隊に迎えられ現地を視察する習氏の姿が映し出されている。エマニュエル・マクロン仏大統領との会談では、習氏が両腕で椅子を握り、自身の体を支えながら着席する様子が報じられた。これを受け、政治に関心がある中国人や海外の外交筋、中国問題の専門家などの間では、6月で66歳になる習氏を巡り、ひそかに健康不安説がささやかれ始めた。臆測は海外の中国系通信社にも波及し、ソーシャルメディア上では、捻挫から痛風までさまざまな臆測が飛び交っている。