中国株が急落し、3年ぶりの大幅な下げを演じていたその日、国内投資家はその材料をほとんど目にしていなかった。上海総合指数は6日の取引開始直後に3%急落したが、国営メディアはドナルド・トランプ米大統領が発信した二つのツイートに言及することは一切なかった。トランプ氏のツイッターは米中貿易協議が難航していることをうかがわせる内容だった。共産党の公式メディアである新華社通信は取引開始から30分後、何らの背景や分析も添えることなく、主要指数のパフォーマンスについて簡潔な記事をウェブサイトに掲載した。投資家やジャーナリストによると、中国の二大ソーシャルメディアである「微信(ウィーチャット)」と「微博(ウェイボ)」からは、市況や関税を巡る圧力に関する投稿が瞬く間に削除された。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)中国語版はトランプ氏のツイートについてウェイボに投稿しようとしたが、エラーメッセージが返ってきた。「関連法や規制」あるいはウェイボのプラットフォームにおける「コミュニティー規約」に違反するコンテンツが投稿に含まれているとのことだった。
トランプ氏の対中関税、中国の投資家は何も知らず
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