北朝鮮が発射した短距離ミサイルは、韓国の大部分を射程に収め、核兵器の搭載能力を備えている可能性があると軍事専門家らは指摘している。米国との外交摩擦が激化する中、北朝鮮が軍事力を強化している現状が浮き彫りとなっている。北朝鮮が9日に発射実験を行った短距離ミサイル2発は、高度50キロメートルまで上昇し、日本海に落下した。北朝鮮の国営メディアが伝えたところによると、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長自らが実験を指揮し、この兵器には「長距離打撃」能力があるとして称賛した。北朝鮮はこの5日前にも、短距離ミサイルを含む、複数の飛翔(ひしょう)体を発射したばかり。軍事専門家は今回の発射実験について、北朝鮮が強力かつ攻撃を回避できる新タイプの兵器を開発したことを示唆していると分析。飛翔体の飛行経路や打ち上げ機の様子から、発射された短距離ミサイルが、ロシアの短距離弾道ミサイル「イスカンデル」に酷似していると指摘している。イスカンデルは、核弾頭の搭載が可能だ。