ニューヨーク証券取引所のスクリーン13日、ダウ平均終値が2.38%(617.38ドル)下落したことを示すニューヨーク証券取引所のスクリーン Photo:Avalon/JIJI

 ドナルド・トランプ米大統領は自身の経済政策が成功している証拠として株式市場を挙げることが多い。だからきっと、13日のダウ工業株30種平均も見ていただろう。この日はダウが2.38%下落し、ナスダック総合指数とラッセル2000種指数はそれ以上に下げた。米中貿易摩擦の激化が嫌気されたのだ。

 株価に変動はつきものだが、最近の上昇や下落のかなりの部分は米中貿易合意の見通しによるものだという見方は否定できない。トランプ氏が中国からの輸入品2000億ドル(約22兆円)相当に対する関税を現行の10%から25%に引き上げた10日の株価は、朝方には下落したものの、スティーブン・ムニューシン米財務長官が米中協議は「建設的」だったと語ったとの報道を受けて引けまでに上昇に転じた。週明け13日には再び下落した。中国が米国からの輸入品600億ドル相当に対して最大25%の報復関税を課すと発表したためだ。

 ダウはトランプ氏が関税攻撃を開始した2018年1月の水準を1300ドル近く下回っている。2005年以来の高成長と好調な企業業績にもかかわらずだ。株価は経済の健全性を測る唯一の基準ではないし、間違ったシグナルを発することもある。だが今回のケースでは、関税は経済成長を大きく押し下げるというのが市場の明白なメッセージだ。