米カリフォルニア州の連邦地方裁判所は17日、メキシコ国境の「壁」の建設予算を手当てしようとするドナルド・トランプ米大統領の一方的な取り組みを巡る訴えを初めて審理する。野党・民主党が率いる州や環境保護団体、国境沿いの住民の代表を含む原告は、裁判所の差し止め命令によってトランプ氏が議会の承認を得ずに壁建設に資金を費やすことを禁じたい考え。バラク・オバマ前大統領が指名したヘイウッド・ギリアム判事が裁判を担当する。ホワイトハウスは不法移民対策を優先政策に掲げている。トランプ政権の強硬姿勢を巡る多数の訴訟の一つだ。トランプ氏は昨年の予算を巡る与野党対立を受けて、2月15日に国家非常事態を宣言した。大統領が壁建設予算を要求し、民主党が抵抗したことが12月末から1月にかけて35日間にわたる政府機関の一部閉鎖につながった。