テリーザ・メイ英首相は21日、新たな欧州連合(EU)離脱案を議会に提示した。メイ氏が自身の離脱案の批准を目指すのはこれで4度目で、国民投票の再実施の可能性など譲歩案をちらつかせ、野党議員からの支持獲得を目指す内容となっている。メイ氏はこの日の演説で「議会で歩み寄りの着地点を探るため新たな案を提案する」とし、「これはEU離脱を実現する唯一の方策だ」と支持を訴えた。メイ氏が離脱案の議会承認を求めるのは、これが最後になる公算が大きい。メイ氏はさまざまな議員から支持を得るため、意図的に離脱内容を曖昧にした。新たな離脱案が承認されれば、国民投票やり直しの是非を問う採決を認めるとしたほか、EUとの将来の通商関係に関しても、議会採決を認めるものの、これも離脱案の承認が条件とした。採決は現在、6月7日に予定されている。