米連邦地方裁判所のルーシー・コー判事は、半導体大手クアルコムがスマートフォン用チップ市場における支配的な立場を利用して違法に競争を阻害し、過剰な特許使用料を課したと判断した。この判断はクアルコムの事業モデルに打撃を与え、スマホ業界の刷新につながる可能性がある。21日夜公表されたこの判断は、米連邦取引委員会(FTC)の見解を支持する内容だ。FTCは2017年1月にクアルコムを反トラスト法(米独占禁止法)違反で提訴した。クアルコムは先月、アップルが提起した同じような訴訟を巡り和解している。アップルはライセンス料の支払いを継続することに同意した。コー判事は、クアルコムが自社の特許に不当に高い使用料を課し、競合他社を排除して反トラスト法に違反したと判断。スマホ価格に一定の比率でロイヤルティーを課す慣行に異議を唱えた。