イランではここ3カ月で核関連の低濃縮ウラン貯蔵量がわずかに増加しただけだが、欧米の外交関係者はイランが最近、濃縮ウラン生産を拡大していることは間違いないとの見方を示している。ただ、ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が確認した国際原子力機関(IAEA)の直近の四半期報告によると、イランは2015年の核合意で定められた主要条件を引き続き順守している。イランは先週、中部ナタンズにあるウラン濃縮施設で低濃縮ウランの生産能力を4倍に引き上げたことを明らかにした。IAEAの発表によると、イランの濃縮度3.67%の低濃縮ウランの在庫は5月20日に174.1キロと、2月の163.8 キロから増加した。過去1年の報告では3カ月ごとに平均10〜15キロ増加しており、増加量はその水準に一致している。核合意では低濃縮ウランの貯蔵量は202.8キロが上限と定められている。