米通商代表部(USTR)と財務省は3日に出した共同声明で、米中貿易協議が暗礁に乗り上げた理由について中国政府がここ数週間、事実と異なる主張をしているとして強く非難した。共同声明は、中国が「両国(米中)の貿易交渉の本質と過程について、事実と異なる責任のなすりあいを続けること」を選んだとしている。ワシントンで行われた米中貿易協議は、USTRのロバート・ライトハイザー代表と財務省のスティーブン・ムニューシン長官が主導した。中国は2日に発表した白書で、米政府が交渉を打ち切ったため貿易協議が5月以降、手詰まり状態になっていると主張。中国は通商紛争も辞さないとの姿勢を示した。米国が中国を非難する声明を発表したことは、貿易協議が物別れに終わった後、依然として米中の間に大きな隔たりがあることを示している。米国は中国側に新たな要求をせず、代わりに技術の強制移転や知財問題など、米国が従来主張してきた不公正な貿易慣行の解消を求めている。
中国が「事実と異なる主張」 貿易協議停滞で米政府
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