失速する中国自動車市場に燃料が足されたが、それも長くは持ちそうにない。中国の大都市でナンバープレートを取得するのは困難だ。中国政府が発給規制を緩和することで自動車販売はやや加速しそうだが、世界最大の自動車市場が成長を回復するには至らないだろう。中国でも富裕な都市である深セン市と広州市は今週末、ナンバープレートの発給枠を4割から5割ほど拡大すると発表した。中国では現在、北京と上海を含む7都市が渋滞や大気汚染への対策としてナンバープレートの発給を制限している。こうした対策には、電気自動車(EV)の普及を促進する狙いもある。これら7都市の大半は、EV用のナンバープレートについては発給を制限していない。自動車購入者はナンバープレートを取得するため、都市によってくじ引きや入札に参加しなければならない。このため、ナンバープレートは入手困難な資産となっている。深センでくじ引きに当選する確率は0.2%程度だ。上海では落札価格が1万3000ドル(約140万円)と、低価格帯の車とほぼ同じ値段に達することもある。