人々を宇宙に送り出そうとする英富豪リチャード・ブランソン氏の夢は、ちょうど50年前に実現したアポロ11号の月面着陸に重なるイメージかもしれない。しかし、投資家にとってはむしろ、事故に見舞われながら帰還したアポロ13号に近い結末を迎えるかもしれない。ブランソン氏率いるヴァージン・ギャラクティックは9日、宇宙旅行会社として初の上場企業となる計画を発表した。上場している特別買収目的会社(SPAC)のソーシャル・ キャピタル・ヘドソフィア(SCH)との合併を通して上場する。SCHを率いるのは元フェイスブック幹部のベンチャーキャピタリスト、チャマス・パリハピティア氏だ。SCHの投資家が合併後の新会社の株式49%を取得し、新会社の企業価値は15億ドル(約1600億円)となる。