2020年の米大統領選挙に出馬表明している民主党候補のほぼ全員が、米経済は「平均的国民に恩恵をもたらしていない」という決まり文句を使っている。われわれは先週、それが真実でない理由を明らかにした。そして今週、米経済がジョー・バイデン前副大統領には確実に恩恵をもたらしていることが、公表された納税申告書によって分かった。バイデン氏は、スクラントン(ペンシルベニア州)出身の労働者の息子だと自らを評しており、かつては最も貧しい上院議員だった。しかし、それは過去の話だ。バイデン氏と妻のジル・バイデン氏は、過去2年間で1500万ドル(約16億2000万円)以上を稼いだ。大統領候補のバイデン氏は、政治関連の巡回講演で利益を得ており、1回当たりの講演料は23万4820ドルにも上る。これほど高額の講演料を払えるほど企業の懐が潤っている状況では特に、前副大統領という立場は魅力的だ。彼はもはや、「普通の人」ではない。しかし、それは良いことだ。