本書を読むと、自分の人生が愛おしくなってくる。いつ人生の終わりが来るかはわからない。自分の人生に、棘のように刺さっている「気がかり」はないだろうか。今、自分自身を変えられれば、後悔しないように人生を歩んでいくことは可能だろう。また、あきらめていた大事なものを取り戻せるかもしれない。後悔しない人生とは何か。改めて考える価値あるテーマではないだろうか。(中山寒稀)

本書の要点

(1)「死ぬ瞬間の5つの後悔」は、「自分に正直な人生を生きればよかった」「働きすぎなければよかった」「思い切って自分の気持ちを伝えればよかった」「友人と連絡を取り続ければよかった」「幸せをあきらめなければよかった」である。
(2)もしも死の間際になって、自分の人生を後悔したとしても、ありのままの自分を受け入れ、許すことで、心の平安を手に入れられる。
(3)後悔しない人生を歩くためには、自分の心に正直に生き、すべての幸福に感謝することが大事である。

要約本文

【必読ポイント!】
◆自分が望む人生
◇人が最も多く後悔すること

 著者が在宅介護を担当した緩和ケアの患者グレースは、小柄な体に大きな愛情を秘めた女性だ。グレースの結婚生活は50年以上にもおよんだ。自分の役割を果たし、子どもや孫の成長に喜びを感じる一方で、暴君の夫のためにつらい思いをしてきた。そのため、夫から離れて旅することや、あれこれ指図されず、シンプルで幸せな生活を送ることをずっと夢見てきたのだ。

 彼女の夫が終身の老人ホームに入ることを了承したときは、解放された思いだった。しかし、待ち焦がれてきた自由を手に入れてまもなく、グレースは不治の病によって寝たきりになってしまったのである。