世界にはややこしいゴミ処理ルールを設けている都市があるが、中国・上海も最近その仲間入りを果たした。だが他の都市とは違い、規制の徹底に余念がない。住民は毎晩ゴミを捨てる際、市内に3万人いる「ゴミ箱監視員」から現場で検査を受ける。違反者には厳罰が科される場合もあるため、巧妙な手段を駆使して何とか規制をかわそうとする人たちもいる。市外にゴミを運んで捨てたり、殺虫剤をかけて「危険物」として処理したりといったやり方だ。中には、ワン・チョンギさん(24)のような個人でゴミの分別を請け負う人に委託している住民もいる。ワンさんは月額6ドル未満で1日2回、家庭のゴミを引き取り、監視員の検査をパスするよう仕分けしている。監視はビデオカメラでも行われている。