ギリシャの再選挙も終わり若干の安堵感があるものの、ユーロ問題の最終的な出口はなかなか見えてこない。米国の景気減速懸念に加えて、中国、インド、ブラジルなど主要新興国の経済成長に陰りが見えていることも、市場マインドの悪化の要因になっている。

 上のグラフを見てもわかる通り、MSCI(モルガン・スタンレー・キャピタル・インデックス)のエマージング指数やBRICs指数の収益率は低い。先進国の株価指数などと比べても動きが小さい。

 高い成長力や高金利を背景とした通貨高で、多くの日本投資家の資金を集めてきたBRICs経済に減速が見えてきた。一方で、アジア、特に東南アジアが次なる成長新興国のキーワードの一つになってきている。