頭を下げる吉本興業の岡本昭彦社長芸人の記者会見を必死で阻止しようとしたのは、自分たちの「闇」がバレることを恐れたから。一連の騒動の最大のポイントはここにある Photo:JIJI

フジテレビの「バイキング」が露骨な吉本擁護をしたことが話題になっている。一連の不祥事の源流をたどると、吉本興業自身が、反社会勢力企業がスポンサーに名を連ねるイベントにタレントを派遣したことが発端だ。これを踏まえると、吉本経営陣がなぜ、芸人の記者会見を頑なに拒んだのか、その真相が見えてくる。(ノンフィクションライター 窪田順生)

フジテレビの露骨な
吉本擁護にゾッとする

「テレビ局は株主だから大丈夫」という発言の「大丈夫」というのは、こういう意味だったのか――。

 吉本興業の筆頭株主(12.13%)であるフジテレビの「バイキング」で、あまりに露骨な“吉本擁護”が始まったとSNSで話題となっているのだ。この番組、筆者もチラっと見たが、確かに一部の出演者が、そう思われても仕方のない発言をしていた。内容をザックリまとめると、こんな感じである。

・吉本が謝罪会見を止めたのは当初、嘘の説明した芸人側に責任がある。信頼関係が崩れているところに、助けてくれようとしていた事務所に対して、いきなり弁護士を立てファイティングポースを取ったのがいけなかった
・問題は「闇営業」なので、吉本の「お家騒動」を、部外者がああだこうだと騒がない方がいい
・「スッキリ」(日本テレビ)で現体制が変わらなければ、「辞める」と発言をした加藤浩次さんについては、感情的すぎて「どうしちゃったの?」と違和感を覚える

 そこに加えて、元フジテレビ女子アナの方が披露した「モノマネ」も物議を呼んでいる。