「企画プレゼンが通らない」「営業先の反応が弱い」「プレゼン資料の作成に時間がかかる…」など、プレゼンに関する悩みは尽きません。そんなビジネスパーソンの悩みに応えて、累計25万部を突破した『社内プレゼンの資料作成術』『社外プレゼンの資料作成術』シリーズの最新刊『プレゼン資料のデザイン図鑑』が発売になりました。この連載では、同書のコンテンツを紹介しながら、著者・前田鎌利氏がソフトバンク在籍時に孫正義社長から何度も「一発OK」を勝ち取り、ソフトバンク、ヤフーをはじめ約600社に採用された「最強のプレゼン資料作成術」のエッセンスをお伝えします。

 早速ですが、この約20秒の動画をご覧ください(お急ぎの方は、この動画だけご覧いただいてもポイントを把握いただけます)。

 いかがでしょうか?

 改めて、ビフォー・スライドを見てみましょう。

 これは、本部長に直接プレゼンする「大会」の概要を伝える社内プレゼンのスライドです。しかし、ゴチャゴチャとして、パッと見た瞬間に内容を把握するのが難しいスライドになっています。もっと言えば、粗雑な印象があり、プレゼンを聞くモチベーションすら失わせかねないNGスライドです。

 問題点は、主に4つあります。

 影文字を使っていること。バラバラしたデザインであること。文字量が多すぎること。そして、色数が多いこと、の4点です。それぞれ、どのように改善していけばよいか、ご説明しましょう。

 まず、影文字はプレゼン資料ではNGです。強調したい部分に影文字を使う人が多いのですが、視認性があまりよくないのでおすすめしません。私が推奨している「HGP創英角ゴシックUB」を大きく表示したり、色を乗せたりすることで十分に強調効果を出すことができます。ですから、まずは、次のスライドのように影部分を落とします。

 第2にバラバラしたデザインを修正します。バラバラしたデザインになっている最大の原因は、「企画目的」「参加者」「評価」の項目ごとに整理されていないことにあります。そこで、次のスライドのように表組みにするといいでしょう。

 そして、文字量を最小限まで絞りこみつつ、項目ごとに情報を整理していきます(下図参照)。

 最後に、色数を減らします。色数は多ければ多いほど、ゴチャゴチャした印象になりますから、必要最小限の色数にしぼったほうが効果的です。「モチベーションアップ」を赤にする意味はそれほどないため、青に統一したほうがいいでしょう。そして、全体を表組みにすれば完成です(下図参照)。

 いかがでしょうか?

 ビフォー・スライドに比べて、格段に見やすく、内容を把握しやすいスライドになったのではないでしょうか? 最大のポイントは表組みにすることです。このスライドのように、項目を列挙する場合には、単に箇条書きにするよりも、表組みで整理すると非常にわかりやすくなります。ぜひ、参考にしていただき、「一瞬で伝わるスライド」を作成してください。

前田鎌利(まえだ・かまり)
1973年福井県生まれ。東京学芸大学卒業後、光通信に就職。「飛び込み営業」の経験を積む。2000年にジェイフォンに転職して以降、ボーダフォン、ソフトバンクモバイル株式会社(現ソフトバンク株式会社)と17年にわたり移動体通信事業に従事。営業プレゼンはもちろん、代理店向け営業方針説明会、経営戦略部門において中長期計画の策定、渉外部門にて意見書の作成など幅広く担当する。
2010年にソフトバンクグループの後継者育成機関であるソフトバンクアカデミア第1期生に選考され、事業プレゼンで第1位を獲得。孫正義社長に直接プレゼンして数多くの事業提案を承認されたほか、孫社長が行うプレゼン資料の作成も多数担当した。ソフトバンク子会社の社外取締役や、ソフトバンク社内認定講師(プレゼンテーション)として活躍したのち、2013年12月にソフトバンクを退社。独立後、『社内プレゼンの資料作成術』『社外プレゼンの資料作成術』『プレゼン資料のデザイン図鑑』(ダイヤモンド社)を刊行して、ビジネス・プレゼンの定番書としてベストセラーとなる。
ソフトバンク、ヤフーをはじめとする通信各社、株式会社ベネッセコーポレーションなどの教育関係企業・団体のほか、鉄道事業社、総合商社、自動車メーカー、飲料メーカー、医療研究・開発・製造会社など、多方面にわたり年間200社を超える企業においてプレゼン研修・講演、資料作成、コンサルティングなどを行う。