「企画プレゼンが通らない」「営業先の反応が弱い」「プレゼン資料の作成に時間がかかる…」など、プレゼンに関する悩みは尽きません。そんなビジネスパーソンの悩みに応えて、累計18万部を突破した『社内プレゼンの資料作成術』『社外プレゼンの資料作成術』シリーズの最新刊『プレゼン資料のデザイン図鑑』が発売になりました。この連載では、同書のコンテンツを紹介しながら、著者・前田鎌利氏がソフトバンク在籍時に孫正義社長から何度も「一発OK」を勝ち取り、ソフトバンク、ヤフーをはじめ約600社に採用された「最強のプレゼン資料作成術」のエッセンスをお伝えします。

【プレゼン資料 20秒動画レッスン[2]】<br />見た瞬間に「ピン!」と来る「ワンカラーの法則」

「見せたい部分」だけワンカラー

 早速ですが、この約20秒の動画をご覧ください(お急ぎの方は、この動画だけご覧いただいてもポイントを把握いただけます)。

 いかがでしょうか?

 ビフォー・スライドでは、「その資料、伝わっていますか?」というキーメッセージに対応して、資料を赤枠で囲っていますが、あまり目立たず、ほとんど効果を発揮していません。そして、キーメッセージを読んでも、「ピン!」と来ないスライドになってしまっています。

赤枠が効果的でない

 そこで、私は下のようにスライドを改善しました。赤枠をカットし、写真をモノクロにしたうえで、資料だけをカラーにすることで、資料を際立たせたのです。これで、格段に「ピン!」とくるスライドになりました。

ワンカラー効果でインパクト

 これは「ワンカラー効果」というテクニックで、「見せたい部分」だけをカラーにして、それ以外の部分をグレイアウトにすることで、「見せたい部分」を際立たせる効果があります。

 また、「その資料、伝わっていますか?」というメッセージには、相手の不安感、危機感を刺激するニュアンスが含まれています。そのような感情を刺激する場合には、カラー写真はふさわしくありません。モノクロを基調とするスライドにすることで、不安感、危機感が刺激されることは、上の2枚のスライドを見比べれば一目瞭然でしょう。「ワンカラー」には、そのような効果もあるのです。

 なお、写真の一部をワンカラーにできる画像処理アプリがリリースされています。ダウンロードして使いこなしてください。