米ネット小売り大手アマゾン・ドット・コムは、ニューヨークで新オフィスの候補地を探しており、かつて老舗百貨店ロード・アンド・テイラーが入居していた歴史的建造物などを検討している。関係筋が明らかにした。アマゾンは今年に入り、当初予定していたニューヨーク市の第2本社建設計画を断念。その後、12階建ての同ビル全部をリースする方向で、共有オフィス賃貸を手がけるウィーワークと協議している。数千人の社員を収容できる規模だという。実際にアマゾンがこのビルに入居すれば、小売業界のすう勢を象徴する出来事となりそうだ。ニューヨーク5番街の繁華街中心部にある同ビルは、今年に入りウィーワークが購入するまで、100年以上にわたりロード・アンド・テイラーの店舗だった。ロード・アンド・テイラーは小売業界の変化に乗り遅れる一方、アマゾンは電子商取引業界で圧倒的なシェアを握るに至った。