2016年の英国民投票で欧州連合(EU)離脱運動を率いたドミニク・カミングス氏(47)は、それを実現できない英政府を3年にわたり批判してきた。EU離脱の行方は今、このカミングス氏の手に一部委ねられている。ボリス・ジョンソン英首相は24日、カミングス氏を自身の上級顧問に任命。英国が約3カ月後の10月31日にEU離脱を確実に果たせるよう、歯に衣(きぬ)着せぬこの政治ストラテジストを担当責任者に起用した。カミングス氏はこれまで、政府の離脱問題対応への批判を控えていない。自身のブログでは、公務員をこき下ろし、EU懐疑派の有力議員に対しても「狩猟やスキー、女を追いかけることにかまけて、実質的な仕事は何もしていない」と断じた。