米財務省は29日、北朝鮮国籍の男性1人を制裁対象に追加した。国連安全保障理事会の制裁決議に違反して貿易規制を不正に回避し、北朝鮮のミサイル開発を支援する同国政府職員だと指摘している。制裁対象に追加されたのは、キム・スイル氏。同氏は朝鮮労働党の軍需工業部に所属しているという。米国は北朝鮮が先週行ったミサイル発射実験を非難していた。財務省によると、キム氏はベトナムを拠点にして北朝鮮の石炭などを不正に輸出・輸入していた。国際的な制裁措置を受けて北朝鮮の経済が疲弊する中、こうした不法貿易は同国の政権が必要とする資金や外貨を稼ぐ役割を担ってきた。シーガル・マンデルカー財務次官(テロ・金融情報担当)は「財務省は国連安保理決議に違反し、北朝鮮の不法な核・弾道ミサイルプログラムに対する米国の制裁を回避した人物について、引き続き既存の制裁措置を適用していく」と述べ、「キム・スイルは国連安保理決議に違反し、北朝鮮の兵器プログラムを支援した」と述べた。
米、北朝鮮男性に制裁 ミサイル開発支援で
ベトナム拠点に貿易
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