黒人の米有力議員イライジャ・カミングス氏(民主党、メリーランド州)を激しく非難し、同氏の選挙区であるメリーランド州ボルティモアを「生き地獄」と表現したドナルド・トランプ大統領は、その戦略について説明を求められた。トランプ氏は30日、記者団に対し「戦略はない。私は戦略など持たない」とし、「とても簡単なことだ」と答えた。アフリカ系米国人であるカミングス氏と、黒人が住民の大半を占める同氏の地元ボルティモアに対するトランプ氏の発言について、民主党は人種差別として糾弾。共和党の有力議員からも、発言は不適切で大統領としてふさわしくないとの声が上がった。トランプ氏の顧問らは、一連のツイートが再選に向けた取り組みには必ずしも有益ではないとしつつ、むしろ大統領が政治よりも個人的な事情を重視することが今回改めて浮き彫りになったと語る。