ホワイト国除外は
日本の判断

 まず、韓国をホワイト国から除外することは、日本の安全保障などを考慮した貿易上の手続きだ。韓国が干渉する問題ではない。

 2004年、日本は韓国を“ホワイト国”に認定した。背景には、韓国からの要請に加え、日韓の関係を密にすることで日米韓の安全保障網を強化し、極東情勢の安定を目指す考えもあった。ところが、その後、韓国政府のわが国に対する姿勢が大きく変化した。特に、文政権誕生以降、韓国はほとんど日本の主張に耳を貸すスタンスを示してこなかった。

 特に最近、徴用工やレーダー照射の問題では、文政権の一方的な態度は目に余る状況になっていた。それに加えて、北朝鮮向けの無許可の物資支援や、日本からの輸出品の横流しなどの疑念が生じていた。それでは、貿易相手として信用しろという方が無理だ。

 ホワイト国とは、日本が、大量破壊兵器や生物・化学兵器などの拡散防止に取り組み、適切に輸出管理を行っていると認定した国をいう。この定義をみれば明らかな通り、どの国をホワイト国に認めるか否かはわが国の判断だ。ホワイト国の除外は、日本の輸出管理の“手続きの見直し”であり輸出規制ではない。

 EUでは、“二重用途物品(民生用にも軍事用にも利用可能な物品)”の輸出に関して、日米など8ヵ国を最も信頼できる国(日本のホワイト国相当)に定めている。一方、EUは韓国やトルコを最重要国に認定していない。この判断はEUの意思決定に基づく。論理的に考えると、韓国が日本を批判するのであれば、EUの対応も問題にすべきかもしれない。

 EUの規定を見てもわかる通り、輸出に関する優遇措置を認めるには、当事国間の“信頼”が欠かせない。過去3年間、韓国は日本が求めた輸出管理に関する協議に応じてこなかった。私たちの日常生活でも同じだが、真剣に対話できない人を信じることは難しい。日本が韓国をホワイト国として認定し続けることは適切ではないといえる。

 これは、WTOルールでも認められている。関税及び貿易に関する一般協定(GATT)の第21条は、安全保障を理由とした輸出管理手続きの運営を、各国が判断できると定めている。同時に、世界各国は歩調を合わせて大量破壊兵器などの拡散防止に取り組むべく、“オーストラリア・グループ”などの輸出管理レジーム=枠組みを整備し、メンバー国がその取り決めに従って行動している。