香港の民主派の抗議デモ参加者は、リーダーを持たないことは当局の裏をかいて迅速に行動できるという点で自分たちの強みになると語ってきた。しかし今やリーダー不在が抗議運動を崩壊させかねない状況になっている。2日間にわたった空港の占拠は13日夜、激しい暴力に発展した。これが抗議手法を巡る参加者の分断を引き起こし、市民の支持を損ない、中国政府に宣伝活動上の勝利をもたらした。こうした事態により、リーダー不在の活動の問題点があわらになった。怒りに燃えた若いデモ参加者が次第に攻撃的になっていくのを抑える者がいないのである。暴徒と化したデモ隊が中国政府系の侵入者とみなした男性2人を縛り上げ、手荒に扱う映像がソーシャルメディアで流れると、多くの人々はショックを受けた。また、出国ゲートに向かうため人間の壁を通り抜けようとする旅行者に対してデモ参加者が罵声を浴びせる映像も出回った。