この連載は、「広告業界」に実在した、都市伝説的な人物「和田さん」の、
・「さまざまな、まちがい」
・「ビジネスマンとしては、あり得ない勘違い」
・「常識を超えた、不思議な行動」
を、和田さんを近くで見守る、私「K(ケー)」が、丹念に記録したものである。
東京の日本橋に本社を置く、ある広告会社に入社した「和田さん」。
入社早々、彼は、ありとあらゆる「まちがい」をしでかすのだが、その「まちがい」は、年月とともに、「増加の一途」をたどることになる。
そして、2000年末、和田さんの言葉や行動の「まちがい」を集大成した「Wadadas(ワダダス)」という小冊子が自主制作され、なんとなく「マスコミ関係者」、「広告業界関係者」、「作家」、「ゲームクリエイター」などに、人づてに広められ、いつの間にかギョーカイにおける「幻の書」として、ウワサされることになった。そして、この度、その「幻の書」が、書籍『まちがう人』(ダイヤモンド社)として再編集され、出版される運びと、あいなった。
本連載は、そんな「まちがう人」和田さんが起こした、仰天のエピソードを、身近で見ていた、私、K(ケー)が、記憶の限り、事実に基づいて記した「実話」なのである。
和田さん…
郵便番号の数字と同じ値段の切手貼ろうとしてる!!
「組合ニュース」をつくり終え、各支社・各支店に郵送の準備をしている。さっきから黙々と切手を貼っている和田さん
W「すみません。40円切手ください」
K「ハイ、これ」
W「すみません、3円切手とそれから6円切手も…」
K「6円切手?」
当時は「消費税」も導入されておらず、そんなハンパな切手は組合事務所にはない。
見ると彼は、封筒に書かれた「郵便番号の数字」と同じ値段の分だけ、切手を丁寧に貼っていたのである。
当時、大阪支社→540番、北九州支店→803番、六本木オフィス→106番
(※昔は、大きな局の郵便番号は「3ケタ」だったんだよ)