ちなみに定年後に嫌われる夫は自分の趣味には豪快に金を使い、妻には徹底してケチになるヒト。そして妻が一番気にしている「老いによる肉体的な衰え」をからかう無神経なヒトでしょう。

「昔はほっそりしていたのに、何でシワだらけなんだ?」

「俺の母親に間違えられそうだ。10歳は若返れよ」

「顔も体も劣化だらけ、ほとんど結婚詐欺だ」

 悪意からではなく、暇つぶしにやったイジメなら、包丁が飛んでくる前に謝ったほうがいい。言葉には品格が必要です。

最後に残るのは
人間力とコミュニケーション力

「笑顔がいいから笑いジワだね。人生の勲章だよ」

「俺と歩くと父親と娘に間違えられそうだ」

「人生の最高の幸せはあなたと結婚できたことだと思う」

 これくらいのリップサービスができないと、人生100年時代の安泰は難しいでしょう。

 職を失い、金を失い、健康を失っても最後に残るのは人間力、コミュニケーション力です。体力や気力があるうちに、テレビの前の「お座敷ブタ」やパソコンの前の「お地蔵さん」をやめてせっせと外に出て世間とかかわりましょう。

 自分や家族にも、他の人や道ばたの猫にも優しい気持ちになる、ほんの少しでいいから世の中に「お返ししたい」との感謝の念を持ち続ける、自分では見られない未来の社会を夢見て孫世代の子どもたちを応援する……1人でもやれることはたくさんありそうです。