中国政府は、5年前から計画していた企業対象の社会信用システムを2020年から完全導入する予定だ。外国企業からは、米中貿易摩擦が続く中、中国政府がこのシステムを武器として利用する可能性があるとの懸念が出ている。中国では個人に対する社会信用システムの導入についてプライバシーへの懸念が広がっている。国務院によると、企業版の社会信用システムも個人版と同様に中央・地方政府機関から信用スコアなどを収集する。人工知能(AI)が情報を分析し、企業が法律や規制をどの程度順守しているかを判断する。国務院の文書によると、企業が優遇措置を利用できなくなったり、重い行政処分が科されたりする可能性がある。アナリストらは、土地使用権の取得や入札などが禁止される可能性もあると指摘している。