香港の林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官は3日の記者会見で、中国政府に辞任を申し出たことはないと述べた。また数カ月前から続く政治的な危機の解決に向けて全力を尽くす姿勢を示した。林鄭長官はこの日の会見で、先週行った実業家らとの非公開会合の詳細がメディアに報じられたことに落胆しているとも語った。ロイター通信が2日報じたところによると、林鄭長官は同会合で、可能であれば辞任が最初の選択肢だと述べていた。ロイターが公開した音声データによると、同長官は、香港の混乱は安全保障や主権に関して国家レベルの問題となっているため、解決に向けた政治的な駆け引きの余地は限られているとも語っていた。さらに、中国政府は長期戦に持ち込むことも辞さない構えで、10月1日の建国70周年までに香港の騒乱が収束する見込みはないとも述べていた。その上で、自身がこうした混乱をもたらしたことについて弁解の余地はないと語っている。