米国株は9月に入り騰勢を強めたが、投資家は成長減速の兆しに神経質になっている。歴史的に9月は市場が荒れることが多いからだ。ダウ・ジョーンズ・マーケット・データによると、S&P500種株価指数は1928年以降、平均して下落したのはわずか3つの月しかない。そのうち9月はS&P500種にとって年間で最悪の月となっている。現在の市場や経済の情勢と昨秋との類似点は、多くの資産運用担当者の不安をあおっている。S&P500種は7月につけた過去最高値から2%以内の水準にあり、年初来19%高を維持している。これはストックス欧州600指数、日経平均、MSCI新興国株指数、ドイツ株式指数(DAX)を上回るパフォーマンスだ。ただ資産運用担当者の多くは、2018年を思い起こし、S&P500種が年末まで好調を維持できるか疑問視している。S&P500種は昨年、9月下旬にピークをつけた後、残り3カ月で2割近く急落した。