欧州中央銀行(ECB)は12日、主要政策金利を10ベーシスポイント(bp)引き下げてマイナス0.5%にすると発表した。さらに、昨年12月に終了したばかりの量的緩和策(QE)を再開し、月間200億ユーロ(約2兆3800億円)のユーロ圏債券を買い上げると表明した。世界的な景気悪化や貿易摩擦からユーロ圏経済を守ろうとする予防的な措置で、ECBはこの新QEプログラムを「必要とされる限り続ける」予定だと述べた。さらに、目標とする2%弱に「インフレ見通しがしっかり落ち着く」までは利上げしないと表明した。今回の利下げは2016年3月以来、3年半ぶり。マイナス金利の打撃を受けているユーロ圏金融機関の救済措置も提供する。銀行がマイナス金利の影響をまともに受けないような仕組みを作り、長期融資の条件を緩くする。