アクティビスト(物言う株主)のダニエル・ローブ氏はソニーへの要求でまたも逆境に直面している。ただ、これが失敗というものであれば、ローブ氏はもっと多くの失敗を試みるべきだろう。ソニーは17日、ローブ氏率いる米ヘッジファンドのサード・ポイントが求めた半導体事業のスピンオフ(分離・独立)を拒否した。サード・ポイントは6月、15億ドル(約1600億円)相当のソニー株保有を公表し、事業分離を提案。アップルの「iPhone(アイフォーン)」などスマホ向けイメージセンサーを製造するソニーの半導体事業について、ゲームやエンターテインメント事業との関連性がほとんどないと主張していた。金融子会社ソニーフィナンシャルの株式65%の売却も提案していたが、ソニーはこれも拒否した。売却すれば約60億ドルの資金が得られるとしていた。