割高な赤字ハイテク企業に対して突如向けられた投資家の懐疑的な視線が、ソフトバンクグループ(SBG)の「ビジョン・ファンド」にとって脅威になりつつある。注目企業への投資で痛手を受けかねないためだ。米ウィーワークの親会社ウィーカンパニーによる新規株式公開(IPO)計画を巡る失態は、ビジョン・ファンドにとって初めての大きな打撃だ。ウィー幹部や引き受け担当の投資銀行は上場時の想定時価総額が、直近の資金調達時の評価額470億ドル(約5兆0500億円)の3分の1以下にとどまると想定している。これについてはウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が先頃、報じている。ウィーは先週、IPOの延期を決定。上場は早くても10月半ば以降になる見通しだ。