ドナルド・トランプ米大統領は24日、国連総会で演説し、米国の国家主権に加え、不公正な貿易慣行や国民の安全対策などあらゆる脅威から米国が自国を防衛する権利を尊重するよう世界に求めた。トランプ氏が国連総会で演説するのは今年で3度目。「米国第一」主義をあらためて掲げ、世界の平和と繁栄を確実にするため、自国民を最優先するよう各国に促した。トランプ氏は冒頭、「未来はグローバリストの手にはない。愛国者の手にある」と述べ、「自由を望むなら、自国に誇りを持て。民主主義を望むなら、国家主権を維持せよ。平和を望むなら、自国を愛するべきだ」と主張した。演説からは、米国の力を一段と尊重するような世界像を描こうとする様子がうかがわれた。トランプ氏は、米国と長らく敵対していた北朝鮮やイランの首脳らを含め、誰とでも対話に応じる自身の姿勢も強調。「米国の偉大なる友人の多くは、かつては最大の敵だった」とし、「われわれは敵ではなく、パートナーを望んでいる。(中略)誰でも戦争をすることはできるが、最も勇気ある者は平和を選ぶことができることを米国は知っている」と語った。