タワマンに住んでいるのに、会うのはタワマンの共有スペースばかりで、1回も部屋に呼んでくれない。上場企業に勤めているのに、色黒でヒゲも生えている。飲み会に参加した他の男性2人との関係性があいまい。デートの頻度が月に1回程度、という点でした。

 それを聞いた私は「どう考えてもだまされてるよ!色黒でヒゲ面の上場企業のサラリーマンなんて聞いたことねぇよ!」と思いましたが、 真剣に結婚を考えている後輩のためグッとこらえました。そして、だまされている証拠を出し、気持ちを整理させてあげようと思い、一肌脱ぐことにしました。

彼の住んでいる
タワマンの調査を開始

 まずはタクヤの住んでいる新宿のタワマンについて調べることにしました。張り込んで尾行をしようと考えましたが、調査をしてみると出入り口が何ヵ所もあり、今回は調査費用を抑えるため私1人だったので諦めました(普段、尾行は1人の対象者に対して2~3人で行います)。

 マキから「タクヤは真っ赤なベンツで外出することが多く、駐車場の出口は1ヵ所なので、そこを張っていれば尾行できるのでは!?」と提案を受けました。

 いくら上場企業の社員でも、30代でタワマンに住んで、ベンツなんて乗れる訳はない…。マキは普段は冷静なので、それぐらい分かりそうなものなんですが、恋は盲目なんでしょうね。自分のことになると「まさか私の彼氏が…」となってしまうんです。

 マキは、一度だけ乗せてもらったベンツのナンバーまでは覚えていませんでしたが、真っ赤なベンツは何台もあるものではありません。タクヤの顔写真を送ってもらい、日曜日の午前中に件のタワマンの駐車場の出口近くに車を止め、真っ赤なベンツが出てくるのを待つことにしました。

 待つこと4時間、諦めて帰ろうとしていたその時に真っ赤なベンツが駐車場の出口から出てきました。

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