決勝トーナメント進出の
カギを握る「ボーナスポイント」

 前回の2015年W杯で、南アフリカを倒したときと同様、今回も国内外問わずメディアは、“ジャイアントキリング”“奇跡の勝利”などと報じた。ただ、8戦目にして初めてアイルランドに勝ったことは歴史的なことに間違いはないものの、少し意味合いが異なるという。

「先ほど言ったように、相手の攻撃を完璧に防いだわけですから。大歓声の後押しも大きな力にもなったと思いますし、奇跡ではなく、これが日本の実力だと胸を張っていい試合結果だったと思います」

 格上のアイルランドに勝ったことで、当然10月5日のサモア戦、13日のスコットランド戦でも、いい結果が期待できる。

 もちろん全勝すれば、文句なしで決勝トーナメント進出だが、仮に3勝1敗で日本、アイルランド、スコットランドの勝敗数が並ぶとボーナスポイントで争うこととなる。

 念のため説明しておくと、ラグビーの勝ち点は、勝ちが4点、引き分けが2点、負けが0点。その点数に加えて、4トライ以上挙げた場合と7点差以内の負けの場合、ボーナスポイントとして1点が加算される。

 アイルランド戦の最後のシーン、7点差で負けているにもかかわらず、アイルランドの選手はキックでみずから外に出したが、あのプレーはこのボーナスポイントの1点を確実に取りにいくという狙いがあった。

 前回のW杯では日本、南アフリカ、スコットランドが3勝1敗で並んだものの、ボーナスポイントの差により、日本は、決勝トーナメントに進めなかった苦い過去がある。

 昨日スコットランドはサモアに34対0と大勝し、勝ち点4に加えて4トライ以上決めたため、ボーナスポイント1点の計5点獲得した。10月1日現在、全チーム2試合ずつを終え、1位日本(勝ち点9)、2位アイルランド(勝ち点6)、勝ち点は同点でも直接対決を制したスコットランド(勝ち点5)が3位で、4位サモア(勝ち点5)、5位ロシア(勝ち点0)と続く。

 単なる勝ち星の数だけでなく、他チームの試合結果、ボーナスポイント次第で勝ち上がるチームが変わってくるのがラグビー。最後まで気が抜けない。