男子プロツアー「三井住友VISA太平洋マスターズ」は、開催されれば、今年40回を迎える伝統ある大会だ
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 1月に経営破綻した名門ゴルフ場、太平洋クラブの民事再生手続きがヤマ場を迎えている。会社は再生計画案をまとめ、8月下旬~9月上旬に債権者による決議を予定している。ところが議決権を持つゴルフ場会員の反対に遭い、解体される可能性も出てきた。

「考えられる最高の案だ」

 再生計画について、桐明幸弘・太平洋クラブ社長はこう強調する。その内容は、スポンサーのアコーディア・ゴルフから約270億円を調達し、17コースを一体再生するというもの。90社以上のスポンサー候補の中で最も金額が高く、不動産を差し押さえできる抵当権者からも一定の譲歩を引き出した最善のプランだという。

 債権者への弁済率は7%。ゴルフ場会員は、簡単にいうとプレー権を残すか、93%カットされた預託金をもらうかを選択する。ゴルフ場の再生計画としては一般的なものだが、不満を持ったゴルフ場会員は多く、弁護士が旗振り役となって二つの会員組織が立ち上がり、会社案に反対している。

 その一つは、新たなスポンサー候補としてリゾートトラスト、隨縁グループなどを想定している「太平洋クラブ会員の権利を守る会」。弁済率は20%まで引き上げ可能としているが、抵当権者を追い出さなければ不可能だ。しかも正式に手を挙げたスポンサー候補はまだいない。ハードルは高い。

 もう一つの組織が「太平洋クラブ被害者の会」だ。独自の再生計画案を提出しているが、最大の弁済率は100%と高く、新スポンサーも未定。実行性は不透明だ。

 このように会員組織が乱立したのは、5年前に三井住友銀行から東急不動産などに経営権が移ったのに、それを公表せず会員募集を継続するなど、会社に隠蔽体質があるからだ。また会社の再生計画には抵当権者への支払額が明記されておらず、本当にベストプランなのかが疑われている。