トルコがシリア北東部からの米軍撤収後に同地での軍事作戦に乗り出すことで、8年間に及ぶシリア紛争に新たな前線が開かれる。米国が役割の縮小を望む一方でロシアが勢力拡大を狙う不安定な中東で、トルコの影響力が試されることになる。トルコのレジェプ・タイップ・エルドアン大統領がいつでも開始できると話すこの軍事作戦は、同国政府が長らく掲げている戦略的な治安目標を達成するために計画された。トルコがテロリスト予備軍とみなすクルド人の武装勢力が、南部国境沿いに足場を得ないようにする狙いがある。エルドアン氏は最近、別の目標を追加した。トルコとしては2016年以来3回目となるシリアへの軍事侵攻によって「安全地帯」を設ければ、戦禍のシリアを逃れた難民数百万人が戻る場所になると話している。