英家電メーカーのダイソンは10日、電気自動車(EV)事業から撤退すると明らかにした。EV開発部門は閉鎖する。高級掃除機やドライヤーで知られる同社は2年前、米EV大手のテスラに対抗することを目指してEV事業への参入を発表し、話題を集めた。創業者で富豪のジェームズ・ダイソン氏は従業員宛てのメールで、担当チームは「素晴らしい車を開発した」が、採算の合う事業にできなかったと説明した。ダイソン氏は当初、EV部門に20億ポンド(約2680億円)を投じる考えを示していた。これまでの投資額については明らかにしていない。自動車部門の人員は約500人で、大半は社内での配置転換で吸収できるとしている。買い手候補を探したが見つからなかったという。