サウジアラビア国営石油会社サウジアラムコは、9月に起きた同社石油施設への攻撃に関連して利益が大幅に減少したことを明らかにした。この攻撃によって同社の石油生産は一時、半分程度に落ち込んだ。近く予定している新規株式公開(IPO)は世界最大規模になる可能性があるが、投資家にとってのリスクが浮き彫りになった。アラムコは10月、事業運営の回復力を示そうと、大いに期待されていたIPOの実施を業績発表後まで延期した。先週末のIPO手続き開始に際し、ヤシル・アルルマヤン会長は、9月14日の石油施設攻撃で同社の財務は大きな影響を受けなかったと述べた。9日に公表した目論見書で7-9月期(第3四半期)の業績が明らかになった。原油価格下落に伴い売上高が減少した。また石油施設攻撃に関連してコストが増加し、純利益の減少ペースが加速した。