
エコノミークラスでも機内Wi-Fiを無料で使える航空会社を紹介しよう。機内Wi-Fiがあれば、長時間フライトも退屈せずにスマホで動画を楽しめる。ANAとJALの競合となる外資系エアラインでは、通信速度が一般家庭用ネット環境の約2倍もあり、空の上でもオンラインゲームやオンライン会議ができるようになってきた。機内Wi-Fiの最前線を追うと、パナソニックの動向も気になるところだ。(ライター 前林広樹)
ANAとJALでもようやく改善!
機内Wi-Fi最前線、全クラス無料化へ
ANAとJALで導入が進む飛行機のWiFiサービス。しかし実際に機内で利用しようとすると、遅くてメール確認も満足にできない、エコノミークラスだとテキストメールしか送れない、高い料金を取られるなどが実態で、利用客から不満が出ていた。その状況が、ようやく改善しようとしている。
ANAでは今夏から国内線では全クラスで動画視聴も問題なくこなせる高速ネット通信を無料で提供し始めた(DHC-8-400型機を除く国内線機材およびA320neo)。国際線では2030年末までに8割以上の機材に同様のサービスを導入予定だ。
ロングフライト中もクラウド上に保存したドキュメントを整理したり、NetflixやAmazon Primeなどの動画配信サービスで映画やドラマ、アニメを快適に視聴したりすることが可能になった。
JALでは24年10月から国内線では動画配信の視聴が無料になっている(コードシェアなど一部路線は除く)。国際線では、エコノミークラスが1時間以内なら無料、ビジネスクラスやファーストクラス、JALカードの上級会員は時間制限なしになった。
ただし実は、こうした機内Wi-FiサービスはANAやJALは後手に回っていた。ライバルの外資系エアラインのほうが先行していたのだ。
通信速度が一般家庭用ネット環境の約2倍もあり、空の上を移動中でも、クラウド上でオンライン会議に参加できたり、旅行中に動画を編集してオンラインストレージにアップできたりする強力Wi-Fiを無料で提供しているエアラインはどこだろうか。