日本のネット業界の巨人2社の統合は理想的な組み合わせに見える。問題は、統合をいかにうまく機能させるかだ。対話アプリのLINEとソフトバンクが間接的に支配するネット検索サービスのヤフー・ジャパンは14日、経営統合に向けた協議を進めていることを明らかにした。いずれも日本で収益の大半を稼ぐ。LINEのユーザーの半分は日本以外(台湾・タイ・インドネシア)だが、売上高に占める海外市場の割合は約25%しかない。ヤフー・ジャパンは、ベライゾン・コミュニケーションズが保有する米国のヤフーとは別だ。今回の経営統合がどのような構造になるのか、詳細はまだ分かっていない。双方はソフトバンクとLINE親会社の韓国ネイバーが、LINEとヤフージャパンを束ねる持ち株会社を折半で所有する案を検討しているようだ。ネイバーはLINE株式の72.6%、ソフトバンクはヤフージャパンの親会社Zホールディングス株式の47.5%を保有する。統合交渉が発表される以前、両社の持ち株の価値は70億~80億ドル(約7600億~8700億円)でほぼ同程度だった。LINEとZホールディングスの株価は14日の取引でいずれも15%超急伸した。