韓国世論は分断している
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文大統領の政策で
国内世論は分断

 最近の韓国情勢を見ていると、文大統領の政策で韓国国内が二分されていることがわかる。GSOMIAに関する世論調査を見ても、文政権の当初の廃止の決定に対する賛否は割れていた。その後の政府の姿勢転換についても、国民の意識は大きく割れているように見える。

 国内世論が大きく割れる背景の一つに、韓国の経済環境が悪化する中、文在寅(ムン・ジェイン)大統領がしゃにむに“南北統一”を目指していることがありそうだ。

 南北統一に関して、一部の世論調査では約53%が賛成だった。それは見方を変えると、約半数の国民は南北統一に慎重であることの裏返しともいえる。特に、シニア世代と若年層では、南北統一への見解が大きく異なっているといわれている。

 世代間で世論が分かれる要因として、朝鮮戦争による家族離散などの要因があるとみられる。動乱を経験したシニア世代が、家族がともに生活できる環境を希望することは想像に難くない。韓国映画でもそうしたシーンが描かれている。

 一方、若年層は、冷静に経済環境を直視しているケースが多いのだろう。中国経済の減速などによって韓国の所得・雇用環境は悪化し、将来をあきらめる若者もいるといわれている。その中で南北統一が目指されれば、韓国は北朝鮮に資金援助などを行わなければならない。