新たに公開された米政府文書から、政府の当局者などがアフガニスタン紛争の扱いや方向性について長年にわたり懸念を抱いていたことが分かった。米国が主導するアフガン再建を監視するため設置された監察官事務所が公開した文書には、民間・軍の主要な意思決定者などのこれまで明らかになっていなかったインタビュー内容が記されている。文書の多くは、国防総省のアフガニスタン復興担当特別監察官がまとめた報告書での見解と一致する内容となっている。だが重要な意思決定者が率直な評価を下している文書が明らかになったことで、アフガン紛争について新たな注目が集まり、米国の取り組みに批判的な勢力を後押しする可能性が高い。2007~13年にホワイトハウスでアフガニスタン政策を担当したダグラス・ルート陸軍中将は15年に行われたインタビューで「われわれはアフガンについて根本的な理解を欠いていた。われわれが何をやっているのか分かっていなかった」と述べていた。