今週は中国のマカオ特別行政区に注目が集まっている。18日から習近平国家主席が訪問しているためだ。マカオの金融当局の計画にとっては朗報と言えそうだ。マカオ当局は今年、人民元建ての証券を扱う証券取引所の可能性を探り始めた。香港で抗議活動が広がり、同都市がリセッション入りするなか、その必然性が拡大したようだ。うたい文句は素晴らしい。しかし、香港の政治危機を前に、行儀の良い弟であるマカオが金融センターとして引き上げられ得るとの連想は、厳しい審査に耐えられそうにない。デモにもかかわらず、香港は依然として一大国際金融センターであり、中国本土の力を増強する役割を果たしている。マカオは決してそうではない。それほど国際的ではないし、重要視されるほどの規模もない。